第二次世界大戦

ナチスのヒトラー総統に熱狂したドイツ国民が世界大戦を二度も引き起こして世界制覇に挑戦した経緯を探る!

1.プロイセン=ドイツ第二帝国の世界制覇への挑戦
1)プロイセンの台頭とドイツ統一
2)プロイセン=ドイツ第二帝国が世界大戦に傾斜した理由
2.ナチスドイツ=第三帝国の世界制覇への挑戦
1)ヒトラーとは何者だったのか?
2)ナチ党内部での権力確立に向けた闘争期

1.プロイセン=ドイツ第二帝国の世界制覇への挑戦

1)プロイセンの台頭とドイツ統一

フリードリヒ大王

ドイツが実質的に世界制覇を目指し始めたのは、いわゆる「ドイツ第二帝国」の指導権をウィルヘルム二世が握ってから、と考えられると思われますが、この「ドイツ第二帝国」の淵源となる軍国主義国家プロイセンの台頭は、「兵隊王」とも渾名されたフリードリヒ・ウィルヘルム1世の1713年の即位に始まると言って良いでしょう。
フリードリヒ・ウィルヘルム1世の先代のフリードリヒ1世は、ルイ14世を模範に贅沢三昧の生活を送りながらも、文芸学芸の振興に熱心で、ベルリンの都市としての発展に寄与し、ライプニッツをプロイセン科学アカデミーの院長に据えるなど、国家の体裁をある程度整備することには成功していました。このような父王を反面教師としたかのようなフリードリヒ・ウィルヘルム1世は、華美な生活を廃し、徹底的な質素倹約を追求して、余剰資金を軍事費に転用することでプロイセン軍の大幅な拡張に全力を注ぎつつ、技術力や経済力を備えながらもフランスやドイツ西部のカトリック地域で迫害されたユグノーや新教徒の移民を積極的に受け入れることで、国力の充実につとめました。
フリードリヒ・ウィルヘルム1世

さらに、「大王」とも称される後継者のフリードリヒ二世は、典型的な啓蒙専制君主の一人として、1740年の即位早々に「宗教的な寛容」「拷問の禁止」「科学アカデミーの重視」「新聞の創刊」「王立銀行の創業」といった時代を先取りする改革を断行し、軍事力の強化にも熱心に取り組みました。その帰結としての国力のさらなる充実により、オーストリア継承戦争、七年戦争を苦戦しながらも戦い抜くことで勝利をもぎ取り、ポーランドから当初から狙っていた天然資源の豊富なシュレジェン地方の領有権を奪い取りました。その後もポーランド分割でポーランド西部を掠め取ることで、国土や人口の倍増を実現して、軍隊を22万人にまで増強して、プロイセン王国を欧州の大国の地位にまで高めることに成功しました。

その後、ナポレオンの台頭と対フランス戦の敗戦により締結されたティルジットの和約により、プロイセンは国土や人口が半減させられるなど圧迫されますが、この衝撃をうけてフランスに追いつき追いつくべく軍制改革や農奴解放、行政改革などが断行されました。
ナポレオン戦争後に発足したメッテルニヒ体制においては、欧州各国に横並びするような復古政策や反動政策が行われましたが、1860年にウィルヘルム1世が即位し、ビスマルクが宰相に就任して鉄血政策を推進し始めたことで、プロイセン王国の軍事力強化と大国化が、ようやくフリードリヒ大王時代の延長線上での軌道に乗りはじめました。
ビスマルク

フリードリヒ大王以来久々に登場した強力な指導者であるビスマルクの政権下で、プロイセン王国は1866年には普墺戦争に勝利してオーストリアを排除したプロイセン主導のドイツ統一路線を確立し、1871年の普仏戦争の勝利によりナポレオン三世を失脚させ、名実ともにプロイセン王国によるドイツ統一が完成し、ウィルヘルム1世はヴェルサイユ宮殿で統一ドイツの皇帝に即位しました。
この時成立したプロイセン王国主導のドイツ第二帝国は、その後ビスマルクの失脚を経て、ウィルヘルム2世に受け継がれ、イギリスの覇権に挑戦する冒険的ないわゆる「世界政策」を遂行していくことになります。

2)プロイセン=ドイツ第二帝国が世界大戦に傾斜した理由

ウィルヘルム二世

プロイセン王国主導で統一された世界の覇権を目指すドイツ第二帝国とハプスブルク王家のオーストリア・ハンガリー帝国を一方の極として、世界の覇権を賭けた第一次世界大戦が勃発するわけですが、ここでドイツ第二帝国が世界戦争に傾斜していった背景を整理しておきたいと思います。

一つには、充実しつつある国力を背景にイギリスの覇権に挑戦しようとするウィルヘルム2世の「世界帝国により遂行される世界政策」とも称される冒険的な政策が、史上かつてない世界戦争を招き寄せた、ことは間違いないでしょう。
ウィルヘルム二世の前にドイツ帝国を実質的に指導していたビスマルクは、確かにドイツ統一の過程で数次にわたる戦争を遂行しましたが、いずれの戦争においても「戦線のいたずらな拡大を避け、迅速で効果的な勝利を最優先」にしており、さらに「戦場における勝利以上に外交的な勝利を重視」しており、「国際的な孤立を慎重に避けつつ、戦争が必要不可欠で勝利が確実な状況」でのみ戦争に持ち込むことを基本戦略に据えていた、と認識しています。
しかるに、ウィルヘルム二世は残念ながらビスマルクが重視していた「強者の自制」を持ち合わせず、「軽佻浮薄とでも形容出来る軽い姿勢」で「世界政策」や「世界帝国の実現」といった観念的な政策遂行を行い、これらが結果的に「フランス・ロシアに対する軍事的な東西二正面作戦」や「イギリス、アメリカ、日本も巻き込んだ国際的なドイツ包囲網」の形勢を呼び込んでしまった、と言えるでしょう。
本来政治家にとって最も重要な資質とは、ビスマルクがナポレオン1世を反面教師として学んだ教訓である、「最大成功時にどこまで賢明に自制の精神を発揮出来るかどうか」にある、ということだ思われます。

ナポレオン

さらにウィルヘルム2世の冒険主義を補強するようなフランス・ロシアに対する東西二正面作戦の遂行を許容する、「シュリーフェン・プラン」の存在もドイツの世界戦争への傾斜を助長したとも考えられるでしょう。すなわち、ロシアの動員力を軽視し、フランス方面の西部戦線で完全に勝利した後、東部戦線に迅速に立ち向かえばドイツは東西二正面作戦を遂行可能である、という甘い見通しに満ちた机上の空論の有効性が大真面目に取り上げられ、実際の戦争遂行でも用いられることになりました。

結局ウィルヘルム二世の甘い見通しと自制を欠いた世界政策の帰結としての第一次世界大戦は、ドイツ第二帝国の敗戦という世界制覇とは真逆の結果を招来することになりました。

2.ナチスドイツ=第三帝国の世界制覇への挑戦

1)ヒトラーとは何者だったのか?

ヒトラー

第一次世界大戦に敗北したドイツは、戦後の混乱期や世界恐慌の荒波をかぶりながらも、1939年には再度世界戦争を開始するところまで国力を回復することになります。これは政治経済史上の奇跡的な事象の一つとも言えそうですが、まずはその奇跡的な復興を指導したアドルフ・ヒトラーについて検討してみたいと思います。

ヒトラーは、第一次世界大戦に志願兵として、母国オーストリアではなくドイツ第二帝国の一員の立場で従軍しています。
ヒトラーの第一次世界大戦参戦に至るまでの経歴で特筆すべきは、ある程度「芸術的な才能を有していたこと」と、「公務員だった父親の遺産や恩給などを活用してボヘミアン的な生活が可能な程度の資産」を有しており、「比較的自由で気ままな生活を送っていた」ことでしょうか。
確かにヒトラーは、ウィーンの美術アカデミーを受験して失敗していますが、自作の絵葉書や風景画に関しては、それなりの絵画の力量を示しており生活費の足しになる程度の売れ行きがありました。これらの「絵画の販売による収入」と「遺産や恩給」などを足し合わせれば贅沢しなければ、それなりに遊んで暮らせる状態ではあったようです。この状況は、やはり当時の社会経済情勢からすれば、比較的恵まれた境遇だった、と言えるかもしれません。
ヒトラーの絵

このような恵まれた境遇の中で、ヒトラー青年はリヒャルト・ワーグナーの楽劇に心酔してコンサートに通ったり、図書館を利用して様々な知識を得ていった、ということです。後年の反ユダヤ主義思想は、この時代に形成されたともいわれていますが、この時期にはヒトラーは自作の絵画を買い取ってくれるユダヤ人の画商らとも懇意にしており、何らかの主義主張に凝り固まっていたわけではなく、比較的柔軟に大都会生活を満喫していたようにも感じられます。
鉄十字勲章

第一次世界大戦中は、各部隊との連絡を担当する伝令兵として活躍し、二度にわたり鉄十字勲章を受勲しています。軍での最終的な階級は伍長どまりでしたが、鉄十字勲章を二度も受勲するというのは、「危険で困難な任務を勇敢に遂行した」ということを軍組織から評価されていたことの証左にはなるでしょう。
その後、大戦末期には毒ガス攻撃で失明して後方で治療することになり、この治療の途中でドイツの敗戦を迎えましたが、ヒトラーはドイツ降伏の一報を聴いて激しく動揺し、一種の幻覚を観た直後に視力が回復するという衝撃的な体験をする中で、「神からドイツを救済する使命を授かった」と確信するようになった、と言われています。

2)ナチ党内部での権力確立に向けた闘争期

第一次世界戦後のヒトラーは、一時的に軍の諜報機関にスカウトされ、兵士への宣伝工作や 有力な党組織への潜入調査に従事し始めますが、その中でナチ党の前身であるドイツ労働者党への潜入調査中に同党の主義主張に共鳴し、最終的には諜報機関を離脱して党専従の活動家となっていきます。
ドイツ労働者党で活動する中でヒトラーは、演説の名手と目されるようになり、ユダヤ人、周辺国、他の政治団体、資本家などへの舌鋒鋭い攻撃で、党内でも有力な政治家として評価を高めることとなりました。
このあたりのヒトラーの動きは、共和党大統領候補者としてのトランプ氏の攻撃的な遊説活動を彷彿とさせるところがあるような気がしています。

ヒトラー演説

こうして党の指導者としての活動を軌道に乗せたヒトラーは、党内クーデターを実行して指導権を確立し、ナチス式敬礼を取り入れ、ミュンヘンの社交界でも上流階級から受け入れられ、ますます影響力を増大させていくことになりました。
こののち、いわゆるミュンヘン一揆を起こして失敗しますが、ヒトラーは逮捕後の裁判では全ての責任を自分で引き受けつつ、法廷で自説を主張する戦術を採用して、ルーデンドルフと同レベルの責任能力のある大物として世間から評価されることに成功しました。
さらに法廷では、検察側からも同情と共感を勝ち得ていたようであり、判決は要塞禁固5年というものでしたが、要塞刑務所に収容中も厚遇されていた、と言われています。そういう意味では、このころには既にヒトラーは、周囲を圧するカリスマ性を有していた、ということになるんでしょうか。
この要塞刑務所収容中に執筆を始めたのが、かの有名な「我が闘争」であり、収容後8カ月ほどを経た1925年12月には早くも釈放されました。
我が闘争

その後、1929年の大恐慌勃発までは、党内権力闘争に明け暮れたり、「我が闘争」を完成させたりして過ごしていましたが、まだまだ牧歌的な時代を過ごしていた印象もあるような気がしています。
ただし、この牧歌的な時代にヒトラーの政策構想は、確実に固まっていき「我が闘争」という形で結実していくわけですが、当時はほとんどの人間が真に受けてはいなかったのではないでしょうか。
こののち世界がヒトラーの構想に飲み込まれていく過程で、徐々に恐怖と混乱が世界を覆っていくことになるのです。

パリ陥落

小池新党に怯え,前倒し総選挙を目指す安倍首相のトランプ大統領への朝貢的対米従属の淵源に迫る!
トランプのアメリカファースト密着の朝貢的対米従属でドンシン関係を目指す安倍首相の前倒し総選挙はメイ首相の二の舞か?

トランプによる非常事態宣言や米中冷戦の激化は大統領再選に向けた黒幕バノンのアメリカファースト戦略の一環である!

バノン、トランプ大統領
トランプ大統領は次々に暴露される政権内幕情報を炎上商法のネタとして最大限活用しつつあるようですが、これまでのトランプ政権の動きをトレースすると、中国弱体化を本気で推進する貿易戦争の発動、金正恩との首脳会談実現、ジョン・ブレナン前CIA長官の機密へのアクセス権限剥奪、ティラーソン国務長官、マクマスター国家安全保障担当補佐官の失脚、など、暴露本「炎と怒り」の主要部分をリークして訣別したはずのアメリカファースト革命を思想的に体現するバノン氏が公言していたシナリオの通りにトランプ大統領が動いていると言わざるを得ません!
今後トランプ大統領は、さらなるマスコミのフェイクニュースへの攻撃を行いつつ、ロシアンゲート疑惑や与野党との折衝に対処しながら、コアな支持基盤の確保・中間選挙勝利・大統領再選に向けて、アメリカ市民を中心に据えてエスタブリッシュメントを打倒を目指すアメリカファースト路線を徹底的に追求していくことになります。

トランプ青年実業家

1.トランプ氏が大統領選挙に当選した理由としてのバノン氏の世界観
1)特殊で巨大すぎる役割に疲弊するアメリカの解放
2)マスコミやプロの政治評論家が読み違えた選挙民とトランプ氏の連帯
3)選挙結果に対する有権者の動揺と喝采
2.今回の大統領選の帰趨を決した激戦州の情勢
1)オハイオの形勢
2)フロリダの形勢
3.トランプ大統領時代の世界情勢はどうなるのか
1)世界の警察官からの脱却
2)普通の国としてのアメリカの方向性
3)トランプ大統領の勝利に困惑し驚愕する有識者やエリート達

1.トランプ氏が大統領選挙に当選した理由としてのバノン氏の世界観

1)特殊で巨大すぎる役割に疲弊するアメリカの解放

アメリカ役割

トランプ氏が大方の予想を裏切り、アメリカ大統領に当選した理由については、アメリカ型民主主義や資本主義の制度疲労もあるかも知れません。
アメリカの多くの有権者は、「ワシントンの官僚やウォール街の投機家が操る既存体制を解体して、オバマに期待して裏切られた真の変革を多少なりとも実現するためには、しがらみのないフレッシュ?なトランプが良いとの選択」をした、とも言えましょうか。

トランプ氏に関しては、自前の資金力で大資本の操り人形にならずに、政治活動が可能な自主独立的な政治家という意味では、日本で類似の立場を確保していたのは「刎頸の交わり」の小佐野賢治の資金力を活用出来た、あの田中角栄のような気がします。
かつての田中角栄も当初は既存のエスタブリッシュメントで固められた体制に、風穴を開けることが期待されて、今太閤とうたわれたものででした。

それはさておき、特に軍事外交を中心に国際社会に密接にコミットメントするアメリカの非常に積極的な姿勢は、かつてフランクリン・ルーズベルトがアドルフ・ヒトラーの世界征服活動に対抗して、イギリス等を支援するために孤立主義を放棄して以来確立されてきたものと言えましょう。その後は戦後の冷戦期から今日に至るまで「世界の平和と安全にかなり強引に関与」する中で、「世界の警察官」としての特殊な超大国の在り方を追求してきた、と言う状況がありました。
昨今では中東への積極的な関与としてのアフガンやイラクへの直接介入やサウジアラビアへの米軍の駐留などが特筆されます。
そういう経緯がある中で、トランプ氏は、そのようなこれまでのアメリカの国際社会における特殊な在り方を根本的に変革し、『戦略的な世界の平和と安全を中心に考えるのではなく、まずアメリカ及びアメリカ国民の暮らしと安全を第一に考える素直な常識人としての発想』でアメリカを指導することを目指している人物である、ということを選挙民に印象付けることに成功したことが最大の勝因でしょう。
そして、そのようなシナリオを描きトランプ大統領の選挙戦を演出したのが、トランプ氏の選挙対策本部長で2017年8月まで首席戦略官を歴任し、ブライトバートに復帰した後、表面上は暴露本への情報リークでトランプ大統領と訣別したため現在はフリーランスの立場にある、とされているバノン氏ということになるでしょう。

2)マスコミやプロの政治評論家が読み違えた選挙民とトランプ氏の連帯

ニューヨークタイムズ

2016年の合衆国大統領選挙の結果に関しては、基本的には「アメリカの有権者が、これまでの理想主義的な建て前の議論に飽きて、目の前の現実を重視して本音で投票した」ということだ、と想定されます。
出口調査時点ですらも「トランプには投票していない」とコメントしながら、実際にはトランプに投票していた有権者も多かったようであり、多くの有権者が表向きはトランプに投票したとなると「体裁上カッコ悪い」という要素を持ちながらも、秘密が守られる投票所の中では「ドナルド・トランプ」の名前を選んだ、ということになります。
このようなトランプ氏への多くの市民の支持に裏打ちされた驚くほど多くの「隠れトランプ票」が雪崩を打って流れ込んでくることによって、マスコミも専門家も票を大幅に読み違え、結果的にアメリカ市民に騙された、ということになりましょうか。

このトランプ氏が動かした滔々たる票の流れは、見方によれば「投票行動がばれると体裁が悪いものの、どうしても投票してしまうという魔力」が、トランプ氏及びその選挙活動の中にあったということになるんでしょうか。このことは、多少ナチスの台頭を彷彿とさせる要素もありますし、通常巷間に言われる通りアメリカの何年か後を追いかけている日本にも、そのうちに似たような光景が展開するような予感もしています。

3)選挙結果に対する有権者の動揺と喝采

EU離脱
2016年大統領選挙での大方の人間がほとんど想定しない選挙結果という点に関しては、その重大さという一点でも「イギリスのEU離脱を巡る国民投票の再現」という感じもしました。欧州に滔々と流れ込む中東からの移民の流れと、それに対抗する移民排斥派を中心とする極右政党の台頭が懸念されていますが、流石に「流行を先取りするイギリス」は、今回もそのような欧州大陸の時代の流れを驚くべき形で先取りし、「EU離脱」という結果を導き出しました。このような重大な歴史の地殻変動は、世界的に連鎖することがあるのかも知れませんが、2017年は欧州大陸でも、フランス、ドイツをはじめとして重要な選挙があり、今回の英米の驚天動地の選挙結果は特にドイツの政治情勢に影響を与えたとも言え、第四がどのように影響するか、まったく目が離せなくなりました。

尚、2016年合衆国大統領選挙の選挙結果に対する抗議行動の盛り上がりは、あり得ない結果に対する棄権者の抗議のようにも感じられ、「今更行動しても遅すぎる」という点でも「イギリスの離脱反対派の油断に共通」するところも多く感じられます。
突き詰めて言えば「選挙は事前の予想で決まるのではなく、最終的な選挙結果で決まる」ということを常に肝に銘じておかなくては、民主主義における政治活動は出来ない、ということになりましょうか。

、2016年の大統領選挙戦において、飛び出してきたトランプの数々の『暴言』は、マスコミや選挙のプロのような玄人からすれば、「投票結果に直結する目くじらを立てるような最悪の選挙活動であった」でしょう。
しかるに最終盤に飛び出してきたトランプ氏の「女性の敵のような言動に関する報道」も「トランプ氏への投票を決意した有権者からすれば日常のテーブルトーク次元」で大した問題ではなかった?ことを考えれば、一度トランプに流れた現状に対する怒りや閉塞感を覚える「真の変革のマグマ」の大きな流れるのを止めることは出来なかった、ということになります。
このあたりは「暴言、虚言」と既存巨大マスコミが騒ぐほど、かなりの数の有権者は「マスコミの欺瞞を直感」しつつ「トランプ側に立って拍手喝采する循環」の流れが出来上がっていったと考えざるを得ません。そしてそのような喝采は、「いわゆる白人低所得者層」という枠組みを超えて広く深くアメリカの中枢部に広がっていった、ということになるでしょう。
ともかく、トランプが「本来行われるべきだった政策の論理と具体的な行動方針を有権者に届く言葉」で語りかけ、かつ「アメリカの栄光に結び付けた」時点で前回のオバマの「変革=Change」に似た「大統領選挙の勝利の方程式」がゆっくりと、しかし確実に動き始めたのではないでしょうか。
このあたりの魔術のような巧みな選挙戦術を主導し、計算通りに選挙戦を勝利に導いたのが、トランプ大統領の選挙対策の責任者であったバノン氏の最大の功績になるでしょう。

2.2016年の合衆国大統領選挙の帰趨を決した激戦州の情勢

1)オハイオの形勢

オハイオ州
オハイオは、選挙人18で、ここ何回かの選挙で民主、共和の双方が交互に勝っていた激戦州であるが、全米の縮図的なところがあり、トランプ氏にベッタリと観られた白人貧困層だけでなくリベラルな白人中間層も多く、一見したところではトランプ氏に大量の票が流れず、クリントンが有利な要素も強い、と事前には想定されていました。
そういう中で、もしトランプ氏がオハイオを取れば「隠れトランプ支持者が予想以上に多い」ことが証明され、全米の票の流れも想定外な状況になりうる試金石とも目されている州であったと言えましょう。
結果的には、ここでトランプ氏が勝利したことで、クリントン陣営に衝撃が走り、全米のマスコミやプロの政治評論家達も自分たちの票読みが実は間違っていたのではないか、ということに遅まきながら気づくことになります。

2)フロリダの形勢

フロリダ州
フロリダは、トランプ氏がメキシコ国境の壁建設公約等で攻撃対象にしていたヒスパニックも多く、オハイオなどと違って白人も貧困層が少なく富裕層高年齢層が多いということで、基本的にはクリントン圧勝、少なくとも勝利は間違いない、とされていました。
そういう中で、フロリダでの最終的な選挙結果を観れば、実際のところ「多くの白人有権者層はブッシュ時代のネオコンやオバマの人道的中東介入政策を本音では嫌っていた」のではないか、と思えるような状況が現出されました。
すなわち、アメリカの主流とでも言うべき有権者層に、このあたりで一度「トランプの掲げる国内重視、世界への介入縮小方針で行ってみるのがアメリカの国益にもなるのではないか」との「広範な世論形成や世界認識が出てきた」と言えるのかも知れません。
結局、トランプ氏を勝利に導いたのはいわゆる白人貧困層だけではなく、それ以外の「広範な隠れ支持者?が雪崩現象的にトランプ氏の単純明快なアメリカ第一主義の論理と公約に共鳴した結果」ということになりましょう。

確かに現在のアメリカは、「軍事力は世界に冠たるレベルを未だに維持していますが、国内のインフラの老朽化は深刻で、新規にインフラを整備してきた中国の沿海部の大都市エリアや日本には太刀打ち出来ない」ことは、アメリカの心ある人々からすれば火を見るより明らか、と言えましょう。
このあたりに関して、トランプが公約する巨大なインフラ投資の魅力は大きく、フランクリン・ルーズベルトのニューディール政策あるいは、ヒトラーのアウトバーン建設による景気回復を想起させる要素もあり、レーガン時代の軍事予算大幅増額より、余程アメリカ経済及び世界経済に好影響を与えそうな予感もあり、それにつれて世界の株価も上昇傾向にある今日この頃です。

3.トランプ大統領時代の世界情勢はどうなるのか

1)世界の警察官からの脱却

海兵隊
2016年の大統領選挙戦中のトランプ氏の発言を聴いていると、「アメリカが戦後維持してきた世界の警察官としての役割を放棄して普通の国になりたがっている」ように思われてなりませんが、そうなった場合の世界情勢は果たしてどうなってしまうのでしょうか?

まず考えられるのは現代に生きる市民達が、非常に長期にわたった第二次世界大戦の「戦後」の終焉を目撃し、新たな世界秩序が再構築される瞬間を眼前にする可能性があるのではないか、ということです。
第二次世界大戦における最大の主戦場であった欧州の東部戦線でナチス・ドイツを壊滅に追い込んだソビエト連邦は、オスマン帝国のように顕著な衰退期間を過ごすこともなく1991年にあっけなく崩壊してしまいました。今回はソ連崩壊後に一極によるゆるやかな覇権体制を構築していたアメリカも、トランプ大統領の登場とともにようやく唯一の覇権国の地位を放棄し「普通の国」になっていくということなのかも知れません。
しかし、考えてみれば第二次世界大戦の戦後は、「今日の展開の早い世界情勢の中では、例外的に異様に長期間維持されてきた」と痛感せざるを得ないでしょう。すなわち2017年は第二次世界大戦終結以来72年を経過したわけですが、例えば日露戦争終結の72年後といえば1978年ごろとなりますが、もし1978年に日露戦争のことを日常的に意識したり、今日の「戦後」を生きる感覚で「日露戦争後」を感じている人間は誰もいなかったのではないでしょうか。
そういう意味でも、今日の時点で第二次世界大戦における「連合国の完璧な無条件降伏による勝利」と「枢軸側の壊滅的な敗戦の意義」を、かつての枢軸国の一員として噛みしめてみるのも世界史的な意義があるのかもしれません。

2)普通の国としてのアメリカの方向性

デトロイト廃墟
トランプ氏の世界戦略の基本には、「余裕を失ったアメリカは、もはや安保タダ乗り論を一切許せる状況にない」という論理が頭をもたげてきている印象があります。
アメリカが同盟国との間に防衛協定等を締結し、「空理空論的な戦略的な優位を維持しようと努力」している間に、「アメリカの保護のもとで格下の同盟諸国が応分の防衛費の負担をすることなく、ぼろ儲けしているのを指をくわえて眺めるのは到底我慢出来ない」ので、「アメリカも同じ次元で普通の国として、可能な限りの儲けの分け前に与るのが当たり前である」、という非常に単純で当然の論理が、トランプ氏及びその熱狂的な支持者の発している世界へのメッセージとなりましょうか。

このような常識的な当たり前の認識と論理は、ワシントンの戦後の政界の常識の延長線上からは、なかなか出てこない発想でしょう。そういう中で政界のアウトサイダーとしてのトランプ氏は、そういう「アメリカの普通の人々から観れば異常ながら、ワシントンの政治エリートからすれば金科玉条だった世界観」をぶち壊して、アメリカの戦略を「真の意味でのアメリカファースト」あるいは「アメリカの普通の市民ファースト」な「普通の国の意識」にコペルニクス的に転回することを目指しており、そこにトランプ革命の意義と目的がある、と言えるでしょう。

そういう文脈でトランプ氏の言動を見直せば、トランプ氏は非常に一貫性のある人物であり一連の選挙戦での発言は、暴言どころか極めて普通の常識的な発言録となりうるわけであり、戦後以来オバマまでの指導者たちの掲げてきた「理想に基づく戦略の数々」の方が、将来のある時点で振り返ると「アメリカ市民をないがしろにしながら、極端な政策課題を掲げた異様な国家を長らく維持するような、あり得ない政治状況が具現化していた時代だった」と映ることになるのかも知れないのです。

ちなみに、トランプ陣営のこのような世界観や政治哲学には、バノン氏の考え方がほぼそっくりそのまま反映されている、と言っても過言ではないでしょう。

3)トランプ大統領の勝利に困惑し驚愕する有識者やエリート達

トランプ対メディア
こうしてみるとトランプ氏の世界観を奉ずる政権に対処するには、これまでの長期にわたる戦後戦略の延長線上で発想していては、なかなか柔軟に対応できない、ことになりましょうか。
アメリカの有識者やマスコミの困惑や驚愕ぶりは、そのような混乱の有様を示すパニックのようにも見えますが、意外に証券市場が安定あるいは、トランプの政策に期待して堅調に推移しているのは、経済界の柔軟性を示す証左でもあり、興味深いところです。

今回の選挙戦を特集した番組の一部に、特に911以降の中東への本格介入後のアメリカ軍の人的被害の大きさや社会的なダメージを取り上げたものがありました。すなわち中東介入におけるアメリカ軍の犠牲者そのものは数千人規模のようであるが、そのまわりには大きな精神的ダメージを受けて帰国後に自殺したり、心的外傷を発症するアメリカ軍関係者は何倍何十倍も存在している状況があります。
これはまさに映画「ランボー」の主人公のように中東の戦地からの帰還後に、アメリカでの生活になじめなかったり、退役後に満足な収入のある職に就けないケースが数多く発生しているということでもあるのです。
そのように観てくると、さしもの超大国アメリカの無敵のアメリカ軍も、そろそろ対外武力介入政策を放棄して本格的な癒しの時期に移行していかないと社会・経済的にもたないところまで疲弊しているように思われてなりません。確かにオバマ前大統領も「世界の警察官」をやめるとは言っていましたし、中東からの一定の撤収方針は示しましたが、アメリカの戦略方針を劇的に転換するところまでのインパクトはありませんでした。
そういう意味でも、トランプ氏の世界戦略の転換と国内重視のアメリカファーストな政策は、アメリカの広範な民意を率直に反映しているということになりましょうか。

このようなバノン流の世界観を現実のワシントンやニューヨークに巣食うエスタブリッシュメントや欧州の批判的な同盟国との関係性の中で、どこまで維持出来るかは、トランプ大統領の再選可能性にも関わってくる興味深い事案になりそうです。

ちなみに、そのようなアメリカの内向きへの戦略の転換は、「新たな世界新秩序の構築」を模索するプーチンのロシアやアジアにおける中国、ひいては「欧州においてEUをベースにひそかに新帝国を建設しつつあるドイツ」あたりの思うツボということになるのかも知れませんが。

本稿の延長線上でトランプ大統領のラストバタリオン的な性格を詳しく分析した以下のリンクもご参照ください。

トランプ=ラストバタリオンのアメリカ乗っ取り=ナチ化とエスタブリッシュメント側のマスコミやマイノリティを巻き込んだ反撃がアメリカ大混乱の真相である!

トランプ大統領は米中冷戦、西側同盟解体=バノン主義=アメリカファースト路線と毛沢東的な人民独裁手法で大統領再選を目指す!

トランプ大統領による西側同盟解体路線による混乱でドイツはロシア、中国との三国同盟に走る? 

2017年9月の選挙では、大方の予想に反して極右反移民のポピュリスト政党AFD(ドイツのための選択肢)に躍進を許し、大幅に議席を減らしたメルケル首相ですが、ドイツが20世紀中に世界征服を目指して二度の世界大戦を闘い、軍事力や科学力等で世界最強レベルだったにも関わらず、二度とも脆くも敗退した理由を「強者の自制」の視点から検証しつつ、戦後七十年を経て、メルケルのドイツがイギリス,アメリカの混乱を尻目に着々とヨーロッパを支配しつつある状況を分析しています。

1.「強者の自制」の欠如がもたらす歴史的な敗北
 1)ドイツが二度の世界大戦で敗北した要因の分析
 2)「強者の自制」の演者がイギリス、アメリカからドイツに移行
2.総括・2017年G7直後のメルケルのミュンヘン宣言の歴史的重大性

1.「強者の自制」の欠如がもたらす歴史的な敗北

1)ドイツが二度の世界大戦で敗北した要因の分析

以前から感じているのですが、アングロサクソン国家や中国は、流石に先述したビスマルクがナポレオンの言行から導き出した「強者の自制」という教訓を実践している気がします。
イギリス、アメリカは、この200年間ほど、中国に至ってはより長いタイムレンジで、いわゆる「最大成功を積み重ねてきている」ことは歴史的な事実だと思われますが、一定の自制の精神を発揮することで、それなりに安定した国際秩序を維持してきている、と認識しています。
ドーラ

翻って、ドイツは第一次世界大戦、第二次世界大戦において、「強者の自制」の精神を発揮出来ていたでしょうか。もっと遡れば、たとえ世界強国になったとしても、その瞬間に直ちに世界制覇を目指すべきだったのでしょうか?
やはりドイツが、これまで科学力や技術力で世界最強レベルをキープし、二度も世界征服を目指す戦いを展開しながら、どうしても世界覇権国の座に手が届かなかったのは、「強者の自制」を発揮出来なかったことに尽きる、ような気がするところです。

世界戦争における勝敗のカギは、戦力差や戦術差、戦略差もさることながら、圧勝を積み重ねた段階でどこまで「自制の精神」を発揮出来るかにあった、ということになりそうです。
自走砲

2)「強者の自制」の演者がイギリス、アメリカからドイツに移行

ちなみに、第二次世界大戦後のドイツは、戦争の痛手の大きさもあったかと思われますが、三度目の世界戦争に邁進するような暴挙とは無縁の非常に慎重で丁寧な政治活動に終始してきた印象があります。

翻って2016年の欧州情勢に関しては、難民問題以上にショッキングな出来事として、イギリスのEU離脱国民投票がありました。
この時のイギリスのデイビット・キャメロン首相兼保守党党首は、あたかもウィルヘルム二世やヒトラーが世界大戦に打って出た時と似たような気分で、自分の信念に基づき未来への確信に満ち満ちて、英国の今後の命運や自分の政治生命を賭けてまで、敢えて本来は必要不可欠だったかどうかわからない国民投票を選択して敗北した、と認識しています。
キャメロン

イギリスでは、その後2017年4月に任期を3年も残し、選挙前の時点で過半数を確保しているにも関わらず、前倒しで総選挙を実施して圧勝し、より多くの議席を確保して強力な政権基盤を背景にEU離脱交渉を有利に遂行しようとしたテリーザ・メイ首相が、蓋を開けてみれば結果的には保守党の議席が10議席以上も減ることで、過半数割れに追い込まれてしまいました。メイ首相の賭けは失敗に終わり、キャメロン前首相の賭けに続いて、またもやイギリスは階段を転がり落ちるスピードを増した印象で混乱と奈落へまっしぐら?な雰囲気すら出てきています。

メイ首相 敗北

さらにアメリカでは、自制の精神とは対極の精神構造の持ち主を中核メンバに結集した、トランプ政権が発足しました。トランプ政権では、コミーFBI長官の解任を巡ってロシアの大統領選挙への介入とトランプ陣営との関りが益々問題とされ、メイ首相が賭けに敗北した総選挙の投開票日である2017年6月8日同日にコミー前FBI長官への上院での議会証言が行われ、コミー氏はトランプ大統領による自らの解任やフリン前補佐官捜査中止要請、忠誠明言要求などについて述べ、トランプ大統領と自分との二人だけの会話メモを第三者で友人であるコロンビア大学教授と共有し、「録音テープがあるというトランプ陣営の発言通りであれば公表してほしい、本件メモの存在と外部への展開が特別捜査官の設置に直結すると考えていた」と述べるなどトランプ政権を巡る混乱も一層深まっています。ちなみに、トランプ政権内ではロシアゲートの進展に伴い本件に関与していたとみられるクシュナー氏が失脚しつつあり、ロシアンゲートに無関係とみられるレーニン主義者で毛沢東の文化大革命に郷愁を抱くバノン氏が復権してパリ協定離脱を主導したとも言われています。

コミー証言

このようなアメリカ、イギリスの混乱した状況を観察していて気付かされるのは、先の第二次世界大戦までは、統治者が賭けに頼るのはドイツ側が専門で、自制の精神を備えた統治者は英米側の専売特許だったのが、戦後70年を経た現代においては自制の精神を備えた統治者の本場はドイツ側で、賭けに頼るのが英米側というように、統治者の方向性が完全に入れ替わってしまっていることです。

2.総括・2017年G7直後のメルケルのミュンヘン宣言の歴史的重大性

このような情勢を踏まえてヨーロッパの状況を振り返ればドイツは、ベルリンの壁崩壊、東欧革命、ドイツ統一、ソ連邦崩壊、EUの東方拡大、南欧諸国の経済危機、中東からの難民受け入れ、などの節目節目で存在感を増大させ、いつの間にかEU内での覇権国の地位を確保するに至ったように見受けられます。

先の二度の世界戦争の敗北も踏まえてドイツは、遂に三度目の正直で「石橋を叩いても叩いてもなかなか渡らない」「自制の精神」に満ち満ちたアンゲラ・メルケルという、エカチェリーナ二世を模範として仰ぐ傑出した指導者を得て、かつてウィルヘルム二世やアドルフ・ヒトラーが武力では成し遂げられなかった、欧州制覇という高みに手が届きそうなところまで到達した気もする、昨今のヨーロッパ情勢とも言えましょうか。
メルケル首相

これらの状況も踏まえつつ、2017年5月のG7直後にミュンヘンのビアホールで支持者を前に、ドイツのメルケル首相がいつになく明確に、「もはやアメリカ、イギリスに完全に頼れる時代は終わった。ヨーロッパ(ドイツ?)は運命を自分たちの手で勝ち取らなければならない新しい歴史の段階に入った。私は今回のG7でそのことを痛感した」と述べました。
この演説を聴いた支持者達の拍手は、一分間ほど鳴り止まなかったということですが、ミュンヘン宣言はよほどドイツ人の心に響いた、ということになるんでしょうか。
メルケル首相は、その後もことあるごとに、このような論旨を繰り返しているということですが、これは本質的にはベルリンの壁崩壊、ソ連崩壊で東側からの掣肘がなくなってからも引きずっていた第二次世界大戦の残滓について、いずれも不安定な基盤の上で混乱した政権運営を重ねるアメリカのトランプ大統領、イギリスのメイ首相らと直接G7の首脳会談の席で対峙した結果を踏まえて、メルケル首相が事実上「もはや72年間も続いた、異様に長かった第二次世界大戦の戦後は完全に終わった。我々は自分たちのフリーハンドで我が道を行く」との自己主張を開始した、ということになるのではないでしょうか。

メルケル プーチン枢軸

今後、安倍首相の対米従属朝貢外交一辺倒とは真逆になりそうなメルケル政権のトランプ政権との本格的な対峙やEU離脱交渉を巡るメイ首相とメルケル首相の駆け引きの行方も、非常に愉しみになってきました。

尚、トランプ政権に対峙する日本とドイツの本質的な立場の相違については、以下のリンクもご参照ください。
小池新党に怯え,前倒し総選挙を目指す安倍首相のトランプ大統領への朝貢的対米従属の淵源に迫る!
トランプのアメリカファースト密着の朝貢的対米従属でドンシン関係を目指す安倍首相の前倒し総選挙はメイ首相の二の舞か?